散歩するように生きる

リタイア後の日々の暮らしと趣味と日本語教育のこと

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外国につながる子どもの学習サポート

 連日35度超えで、今度は台風の直撃。なかなか8月は大変な気候が続きます。花壇の花も一日2回水まきが必要でしたが、台風の雨が降り、ようやく安心できました。大雨で大変な地域もあるし、天候が極端なのを実感します。そんな中で一服の涼を感じさせてくれたのは、中庭の桔梗。今年二回目の花です。

 

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外国につながる子ども

 先週の日曜日には、外国につながる子どものサポート講座でお話をしてきました。外国につながる子どもというとちょっと聞きなれない感じもしますが、最近は国際的な移住や国際結婚が増えたこともあり、子どもたちの背景もさまざまなため、外国籍の子どもとか、外国人の子どもという言葉では表しきれない性質があり、外国につながる子どもという表現を使っています。

 

外国につながる子どもへの学習サポート

 普通の日本語教育は成人を対象としていて、基本的な認知能力はすでに備わっている外国人の日本語学習者に日本語を教えることになります。しかし外国人につながるの子どもたちの場合、まだ小学校や中学校などで知的な活動をするための基本的な概念や言語を学んでいる最中なので、日本語と教科の学習と両方を同時に進めていかなければならないことになります。これは、子どもにとっても困難が多いことですが、教えたりサポートしたりする側も大変です。子どもは一般的に日常会話を習得するのは早く、大人顔負けのことを言ったりするので気づかれにくいのですが、学習の方はなかなか進まず、勉強のできない子どもとか勉強嫌いの子どもと思われたりすることもあります。

 この日の講座では、このような背景などをお話ししつつ、具体的にどのようなところが難しく、どんなサポートをするのかについても、ワークショップ形式で参加者の皆様に考えていただきました。

 外国につながる子どもへの学習サポートは、1人1人にどこまでわかっているか、つまずいている箇所はどこかなど、確かめながら進めていきます。普通の教室では聞きにくい質問にも、丁寧に耳を傾けながら問題を一緒に解いていきます。

 

      

 

 例えば、小学校6年生の算数には、もうこんな内容が出てきます。

「1個20円のあめ玉があります。あめ玉の個数をx個,代金をy円として,xとyの関係を式に表しましょう。」みたいな内容です。どうということのない内容に思えますが、まず「あめ玉」とは?から始まって、「〜として」はどういう意味かなどをわかりやすく説明しながら、一緒に問題を解いていきます。最近では、サポートの活動もオンラインで行われることが多いので、その時には、タブレットに書きながら解説をすることもあります。

 

      

 

 一番目指すことは、外国につながる子どもたちが、しっかり学習をして、日本社会で自己実現できるようになることです。子ども対象の日本語支援活動では、交流を重視することも多いですが、私はそれも大事だけれど、やっぱり学習がメインだと考えています。それは子どもたちの将来につながることだから。。参加者の皆さんにも賛同していただきました。

 

退職後の生き甲斐にも?

 サポート活動では、自分自身、事前に予習をしないと教えられないことも多いのですが、実は最近、何だか楽しくなってきました。在職中は余裕がなく、予習の時間もなく、上手にサポートできなかったことも多かったのですが、最近は外国につながる子どもたちから送られてくる質問や宿題を予習して、忘れていたことを思い出したり、全然習った記憶がないなと思ったり、自分自身の学び直しにもなっているかも、と思っています。

 

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