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ボランティア団体を法人にする:その5 理事の任期や社員総会の開催

 ボランティア団体を無事法人化し、一般社団法人としてスタートを切りつつあります。関係各所に挨拶メールを送ったり、Facebookで告知したりなどしました。元旦の大地震の影響がまだまだ続いていることもあり、タイミングが難しかったです。

 それでも多くの方から温かい言葉をいただいたり、またすぐに入会の申し込みをいただいたりと、周囲の方々に支えられていたんだと改めて思いました。

法人と任意団体との違いとは

 これまでもボランティア団体を運営してきたので、役員を決めて、仕事を分担するなどは、特に新しいことではないと思っていました。ところが任意団体と法人と、決定的に違うのは、勝手にいつでも代表や理事になったり辞めたりなどはできない、ということでした。それが「社会的に責任ある」団体の形ということなんだと、今更ながら実感せざるを得ませんでした。

 代表理事や理事、監事はそれぞれ任期があり、理事は2年、監事は4年と定められています。そして任期が来たら、継続しても辞めても構いませんが、必ずそれを法務局に届けて登記しなければならないのです。その時、1万円の料金(登録免許税)も発生します。法人になって、住民税だの登記の料金など、きちんと支払うのが社会的な責任の一つなのでしょうが、地味にお金がかかるのが予想外で、やや苦しく感じます。

理事・監事の任期

 理事の任期は2年、監事は4年と決められています。それはわかるのですが、一体いつから数えて計算するのだろうか。まずそこから引っかかってしまいました。素人の悲しさです。 

 というのは、私たちの一般社団法人は、10月に設立し、定款には3月末までが事業初年度だと明記されています。ならばこれを任期のうち1年と数えるのだろうかなど、定款を読んでWEBで解説記事を探して読んで、ますますわからなくなってきました。こういうところが、法律の知識なしに進もうとする時に辛く危ないところです。幸い、わからないことを気軽に相談できる先生がいて、質問しました。地震の復興でお忙しい中でしたが、詳しく教えていただきました。その要点は次のようになります。

  • 理事・監事の任期は、設立の日から最長2年間、あるいは4年間だが、2年間と考えるのではなく、2年/4年を超えることができないと考える。
  • 設立月が2023年10月の場合、最長の理事の任期は2025年9月、監事の任期は2027年9月となる。
  • 定款に「理事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時までとする」とあるので、2025年の定時社員総会の時までとなる。そこで5月ぐらいに開催予定の社員総会の際に、重任あるいは交代する場合は新任の手続きが必要となる。

つまり2025年の9月まで待っていると、総会での手続きが間に合わなくなるため、少し前でも5月の総会で手続きをしてしまう必要があるということになります。説明してもらうとよく理解できる事柄なのですが、定款の文章だけ読んでもよくわからず、苦労してしまいました。

新しい理事を追加

 さて、私たちの法人では、設立時理事・監事だけでは十分に事業を行っていくのに足りないと思ったため、新たな理事に入ってもらうことにしました。これも口約束だけではできないことがわかりました。よく知っている仲間であっても、法人としてどのような理事なのかを把握する必要もあり、簡単な経歴シートも出していただきました。その後、総会を開き了承を得た上で、新理事に承諾書に実印での押印をもらい、登記をしなければなりません。今までのように、「お願いしますね」「了解です」で全て大丈夫だったものが、大掛かりなことになります。何かと大変なんだなと、また実感です。

社会的責任を担うということ

 任意団体の時期にいい加減なことをしていたということではありませんが、ゆるく考えていたのは事実でした。これまでは在職のまま運営していたため、本業のスケジュールに影響を受けていて、ボランティアの方はそれに合わせて決めていました。団体がさまざまな手続きなどをしっかり行うということは、行き当たりばったりではなく、予定を立てて実行をしていくというということにもつながります。目的を見据えた事業計画をたて、資金の見通しも持ちながら実行していかなければなりませんし、税金などの支払いもしていかなければなりません。まずは設立記念イベントを成功させ、5月ぐらいには総会も開かなければなりません。しっかり緊張感を持って準備を進めていこうと思っています。

 退職後、社会との接点が少なくなるということをよく指摘されています。私は思い切って新たに法人を立ち上げてみて、在職中は自分がいかに職場である大学に守られていたということを実感しました。きちんと業務さえこなしていれば、組織の法的な義務や社会的な責任、そしてそれに伴い自分でしなければならないことなど、意識したこともありませんでしたが、それで大丈夫だったわけです。今になって、こういうことだったのかと実感する日々です。

 

 

 

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